修理事例のご紹介
パンプスの修理事例:つま先スレ傷カラーリング補修
さまざまな修理事例を、どうやって修理するのか、どのような過程を経ているのかを動画とともに解説します。
ご依頼の概要
ブランド
CHANEL(シャネル)
ご相談内容
革めくれやスレ傷のカラーリング補修
修理方法
つま先の革が剥がれた傷やスレをキレイにします
※作業前には、消臭除菌効果のあるオゾンを発生させ、靴を清潔な状態にしています。
STEP1.下処理
最初に、色補修しない部分をマスキングでカバーします。
溶剤で表面の油分や汚れを落とし、カラーリング補修をしやすくしておきます。
STEP2.傷補修
つま先の革が剥がれた部分を元の位置に接着していきます。
革が残っている部分は、できる限り元に戻し、傷が多い右足は、硬めのパテで凹凸を補修していきます
傷補修の土台が出来たら、全体にヤスリをかけ、スレのある毛羽立ち部分は柔らかいパテで平らに均(なら)しておきます。
STEP3.刷毛塗り
つま先の黒色部分から塗装します。
傷が深い右足のパテが乾いたので、色を乗せていきます。
乾かして、色を乗せて乾かして、凸凹が気になる部分はヤスリをかけ、それでも目立つ部分には、またパテで埋めて平らにしていきます。
これを繰り返し、ある程度形になったら、柔らかめのパテで全体を均一にします。
革が剥がれていた左足も同様に、全体を均しておきます。
つま先を乾かしている間に、ベージュ色を進めます。
POINT:塗料を混ぜ、色を近づけていき、近い色が出来たら試し塗りをし、仕上げで1トーン暗くなる事を考慮して、更に微調整をします。
再度、試し塗りをして調色が完成です。
ベージュ色部分を塗っていきます。
履き口やヒール、リボンの下もムラがないように丁寧に塗ります。
スレ部分は特に、厚塗りになりすぎないよう色を乗せて乾かし、それを繰り返して目立たなくしていきます。
つま先の補修が乾いたので、ヤスリがけをし、更に塗り重ねていきます。
先ほどと同様に、乾かしてヤスリをかけて、より凸凹感をなくしていきます。
形が整ったら、全体にムラなく色を乗せて、塗り残しがないように際まで仕上げ、刷毛塗りが完成です。
STEP4.質感を出す
ベージュ部分は、自然な革の質感や毛穴感を出すために、スプレーガンで1トーン暗い色を吹き付けます。
左右を見比べ、バランスを合わせて仕上げます。
STEP5.仕上げ処理
最後に、仕上げ剤を吹き付けたらマスキングを外し、金具を磨いて完成です。
傷やスレがキレイになりました。ぜひ一度、ご相談ください。
修理概要
- 修理メニュー:カラーリング
- 金額:税込14,300円
- 納期:約5週間
※公開日時点での情報です