修理事例のご紹介
バッグの修理事例:スレや雨シミのカラーリング補修
さまざまな修理事例を、どうやって修理するのか、どのような過程を経ているのかを動画とともに解説します。
ご依頼の概要
ブランド
HERMES(エルメス)
ご相談内容
スレや雨シミがあるハンドバッグのカラーリング補修
修理方法
全体のスレや底面の雨シミを補修してきれいにします
※作業前には、消臭除菌効果のあるオゾンを発生させ、バッグを清潔な状態にしています。
STEP1.下処理
最初に、補色しない部分をマスキングで保護します。
続いて表面の油分を拭き取り、全体に軽くヤスリをかけて色を乗せやすくしておきます。
小さなパーツまで仕上げたら下処理の完了です。
STEP2.下地剤の塗布
下地剤を吹き付けていきます。
下地を乗せることで、塗料の定着が良くなります。
スレの大きい箇所は、無色の塗料を塗り込んでカラーの染み込みを防ぐ土台を作っておきます。
STEP3.調色
塗料を混ぜて、バッグの色に合わせて調色していきます。
近い色ができたら、目立たないところで試し塗りをします。
光と角度を変えながら、元の色と確認し微調整し、再度試し塗りをして調色が完成です。
STEP4.刷毛塗り
バッグに色を乗せていき、ムラが出ないようにバランスよく塗っていきます。
雨シミ部分は、シミが隠れるように「何度か重ね塗りをして乾かす」を繰り返して革の風合いを残した自然な補修に仕上げます。
バランスを見て全面を塗り、角や端の擦れもステッチを避けながら丁寧に塗っていきます。
ムラにならないようにパーツごとに仕上げていきます。
蓋や根革にも色を乗せ、ハンドルは握る部分がひび割れているので、スレた付け根のみを塗っていきます。
細かいパーツも塗って、断面のスレにも色を乗せたら刷毛塗りが完成です。
STEP5.仕上げ剤の塗布
塗料を定着させ、ツヤを調整するために仕上げ剤を塗布します。
POINT:ハンドル部分はひび割れがあり、塗料が定着しにくい状態なのでクリームで潤いを与え、磨いて仕上げます。
最後にマスキングテープを剥がし、金属を磨いたら完成です。
スレや雨シミがなくなり、綺麗に仕上がりました。
カラーリング補修、ご相談ください。
修理概要
- 修理メニュー:カラーリング
- 金額:税込23,100円
- 納期:約6週間(納期は時期により異なります)
※公開日時点での情報です