靴の修理

靴底が崩壊!?「加水分解」の原因と防止テクを解説します!

下駄箱からスニーカーや靴を出したら・・・裏側がボロボロになっていた。こんな経験はありませんか? 

それ、「加水分解」が原因です。 

今回は、スニーカーに起こりやすい加水分解のメカニズムと、それを防ぐための保管テクニックをわかりやすくご紹介します。

加水分解ってなに?「履いてないのにダメになった...」

加水分解とは、靴のソールやスニーカーのミッドソールなどに使われているウレタン素材が、湿気などの水分と化学反応を起こして分解されてしまう現象です。

この現象が起こると、ソールが崩れたり、接着が剥がれたりして、履いていないのに靴がダメになってしまいます。

スニーカー好きの間では、「履かずに保管していたのに壊れた」という声が後を絶ちません。ハイテクスニーカーの限定モデルや復刻版など、価値のある一足を大切に箱にしまっていたら、数年後にソールが崩壊していた~なんてことも。

「加水分解でボロボロ」の一つでよくあるのは、このようにミッドソールの崩壊です。

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SNSでも「#加水分解 Instagramのリンク」で検索すると、悲しい事例がたくさん見つかります。

スニーカー以外でも、大切にしていたハイブランドの靴や、保管していたブーツの靴底でも起きてしまうんです! 

起きてしまった悲しい加水分解の事例をご紹介すると。。。

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加水分解を防ぐための3つのポイント 

① 定期的に履こう!(ローテーション推奨) 

履くことで素材が空気に触れ、湿気がこもりにくくなります。 

毎日同じ靴を履くのではなく、複数の靴をローテーションするのがベスト。 

② 保管場所を見直そう 

湿気の多い下駄箱やクローゼットは加水分解の温床。 

理想は、風通しの良い玄関周りや部屋の隅など。 

もし下駄箱に保管する場合は、月に1〜2回は扉を開けて空気の入れ替えをしましょう。 

③ シーズンオフのケア 

夏用スニーカーや冬用ブーツなど、季節によって履かない靴は特に注意が必要です。 

保管時は、通気性のある袋や箱に入れ、湿気対策を忘れずに。 

スニーカー専用の保管ボックスや、スニーカー用乾燥剤なども市販されています。 

 

加水分解してしまったら...修理という選択肢も 

もし加水分解が起きてしまっても、諦めるのはまだ早いです。

ソールの交換修理など、対応可能なケースもあります。まずは相談してみましょう。

実際の修理例です

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靴底をまるごと貼り替えました。[事例を見る]

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こちらもオールソール修理で再び履けるように。[事例を見る]

まとめ:お気に入りの一足を長く楽しむために 

加水分解している周辺も素材の劣化が進んでいる場合(剥がすときに靴全体が壊れてしまうので)、靴の形状が特殊(代替できるミッドソールなどの部材がないなど)・・・といった場合は、残念ながら修理ができない場合もあります。

しかし!

加水分解は、保管と履き方を見直すことで防ぐことができます。 

スニーカーも靴も履いてこそ価値がある。大切な一足を長く楽しむために、保管方法を見直してみませんか。 

こちらの投稿もご覧くださいね! ミスターミニット公式Instagram|加水分解についてお答えします