深く入れ込んで縫い直すこともできますが、内張が突っ張りすぐに同じ箇所から裂けてしまいます。今回は馴染む色の革で補強して丈夫に仕上げています。

4隅の角スレに革をあて補強しました。全体のバランスを見てハンドルに近い茶色の革を使用しています。

このバッグの持ち手は裁断面（コバ）をきれいにみせるため、黒の塗料を塗って仕上げられていましたが、それが剥がれてさらに繊維のほつれが出ている状態でした。
この場合ハンドルを同じ仕様・デザインで作り直す方法もありますが、今回は再発防止のために上から近い色の革を巻く修理方法をご提案しました。似たような色の本革を貼って縫い合わせています。
状態に合わせ、修理方法もご提案いたしますのでぜひご相談ください。

リュック背面の上部ハンドルとショルダーに負荷がかかっていたため、革を当て補強しています。
内側を芯材で補強をし革を巻いているので、オリジナルよりも丈夫になりました。
革を当てたのは見えますが、左右で同じように当てたことで、デザインのように仕上がり、違和感なく目立たなくしました。

持ち手を2本とも交換いたしました。
リバーシブルでご使用いただけるバッグで、厚みのある独特な持ち手のデザインです。
なるべく近い仕上がりになるように芯材と革の厚みを調整し、付け根のステッチはひっくり返しても目立たないように丁寧に作業いたしました。

本体とループが繋がったデザインです。同じ仕様で作製交換した場合はまた切れてしまう可能性があるため、ループをカットして、新たなパーツで丈夫に作り替える修理をしました。
破れを補強しつつ、更に丈夫なデザインに仕上がりました。

ショルダーと本体を繋ぐ革のループを本体内側に縫い止めている構造で、革のループが引っ張られて本体が破れてしまっていました。
この場合は強度を出すことが必要なので、破れを覆うよう補強をした上で革あて修理をしました。
革の色は場所によってムラがあるので、ご用意出来る革の中で自然に見える系統の色と質感のものを使用し、左右をデザインのように合わせて仕上げています。

ショルダー自体は十分生きていたので、全体の交換ではなく付け根を部分的に補強しています。
芯材を入れて丈夫にし、つなぎ目が目立たないように注意して作業させていただきました。

破れている部分だけでなく破れ部のパーツ全体に大きく革を当てる事で、継ぎ接ぎ感のないデザインのように仕上げました。
オリジナル金具も生きていたので再利用しています。
革で補強する事で強度も上がり丈夫になりました。